『僕等がいた』を読んだ。つまらないと思ったけど最後まで読んで…。

僕等がいた

作者:

発表期間:2002年5月号 - 2012年3月号

巻数:全16巻

COMIC REVIEW - マンガレビュー

僕等がいた』を読みました。泣ける漫画と検索してヒットした漫画だったので、かなり涙腺ゆるゆるになることを期待して読みました。ええ。読みましたよ。最後まで。

でも。でもね、泣けませんでした。涙ひとつも出ませんでした。…というか、読み始めて思ったことはビックリするほどつまらない漫画だなということ。途中で読むのを辞めようかと思ったぐらいです。

しかーし!9巻ぐらいまで読んでからページめくりがとまらなくなりました。そして、最終巻…。つまらないなどと思った過去の自分をパンチしたくなりました。それほど前半と後半で評価がわかれた作品です。

何だろうね、この読み終えた後の喪失感。出来ればもっと長いこと読んでいたかったよ。

ではでは、レビューのほうを少々。

3行でわかる『僕等がいた』

クラスの3分の2の女子が好きになってしまう男子に恋をした。

気がつけば彼も私のことを好きになって恋人になった。

でも、そんな彼には元カノに死なれてしまったという過去があった…。

3分でわかる『僕等がいた』の詳細なあらすじ

北海道のとある高校。

入学2日目。高橋七美(たかはしななみ)、15歳の野望。

友達いっぱいできるといいな。

と、とりあえず隣の席のコから。そう思って話しかけた女の子は「山本有里、よろしく。」とだけ言って再び読書に戻っていった。がんばって話を続けようとどこの中学と聞くと愛想無く「旭中(あさひちゅう)。」と答えこっちに顔を向けようともしなかった。周りを見てもすでに女子グループは形成されており、出遅れてしまった感が否めない。春はいつもちょっと苦手。

移動教室のときに話しかけてくれた女の子達に「ウチのクラス旭中出身の女子っていないねえ」と言われ、さっき話しかけた女の子のことを思い出した。あたしの隣の席の山本さん旭中だよと教えると、その女の子は「やった。いろいろ聞けるね」と言う。

?何が。率直に聞き返す七美。

「元晴のこと」

誰?

どうやら、矢野元晴(やのもとはる)という、クラスの女子の2/3が3年間で一度は好きになったことがある男子の名前らしい。その後、その女の子は矢野の話で盛り上がり、内輪ネタについていけなくなった七美は孤立した。

七美は気を取り直し、さっき聞いた元晴という男の子の名前をネタに再び山本に話しかける。

「山本さんって矢野くんて人と同じ中学だよね」

「同じクラス…」

「えっそうなの?」おお!!これで話題が!!

「なんかクラスの2/3の女子が好きだったってー。山本さんはどーだった?」

「はあ?矢野?あたしあいつ大っキライ!!」嫌な顔して山本はそっぽを向いてしまった。

……はて、友達作るのってこんなにむずかしかったっけ…?

ショックを受けている高橋だったが、その時、別の女の子が話しかけてくれた。

委員とか何やる?あたしはねえ矢野くんと同じのやりたいなぁと思って。立候補式かな指名かな。んーでも恥ずかしいかも立候補。

じゃああたしが推薦したげる。そう答える七美。…って、アレ?このコの名前なんてったっけ。…水原?…水口?

気まずく本人に直接名前が聞けなかった七美は、近くに立っていた男子に聞いた。あのコなんて名前だっけ?

「水原」と、さわやかにその男子は答えた。

信じられないけど、名前も聞いてないのに彼が誰かわかってしまった。矢野元晴だ。それだけさわやかな答え方だった。

ホームルームが始まり、矢野は副議長になった。七美は約束どおり手を挙げ推薦したい人の名前を言った。

「あ、あのあたしは推薦したいんですけど。書記に。水原さんを」

すると、クラスが変な空気になり、どよめき始める。そこで隣の席の山本が言った。

「もしかして水口さんと間違えてない?」クラス中が笑った。七美は嘘の名前を教えた矢野をにらむと矢野はやれやれという顔でため息をついた。

やだな。あたしこいつキライだ。あたしはどうやら残り1/3のほうの女子みたい。七美は矢野の話で持ちきりの昼食の時間にそう思った。

しかし、最初の印象こそ最悪だったが、七美はそれから矢野と関わっていくうちに何度も胸がキュンとなり、ついには矢野に恋をしてしまった。

学校行事の遠足の日、矢野から山本のお姉さんが交通事故で死んだことを聞いた。そしてその遠足の日の帰り道、矢野の親友である竹内に出会い、山本のお姉さんと矢野が付き合っていたことも聞いた。

山本さんのお姉さんは奈々さんと言って去年の夏、友人とドライブ中に自動車事故で亡くなった。当時、高1、16歳。矢野の彼女だった。あたしは今、混乱してる。矢野はいつもと変わらない。ってあたりまえか。矢野は最初から矢野のままであたしが知らなかっただけなんだ。

その後卒業アルバムで見た奈々さんはとても綺麗な人で、矢野から先に告白したことも知った。オレが初めて本気で好きになった女。そう矢野は笑って言った。胸が痛かったけど、矢野が笑って話してくれるからホッとした。あたしは多分、認めたくなかったんだ。矢野の好きな人の存在を。

「矢野、あたし、矢野のことが好きかも」わ、わはは。き、気にしないで。ちょっと言ってみた。

「じゃあつき合う?」

えっ!?ちょっと待って、矢野はあたしのこと好きなの?ホントにホントに“好き”かって聞いてんの!!

ごめん、わかんない。

な…んだ。それ。じゃあいい。そういうのはいらない。つき合うなら好きになってからつき合って。

七美はそれから、死んでしまった矢野の元カノが死んだときに一緒にいた男が元カレだったことを知った。すれ違う二人だったが、なんやかんやあって、七美は矢野の繊細な優しさに惹かれ、矢野は七美のまっすぐな所に惹かれた。矢野の親友の竹内は七美を影から支え、その力もあってか、文化祭の日、矢野は七美に告白し二人は付き合うことになった。

それから幸せになるはずの二人だったが、七美は死んだ元カノ、奈々の影に怯えた。矢野のことをなんでも知りたいと思うけれど、奈々の話になると何も話をしてくれない矢野。そして、奈々が死んだ後、山本と矢野が身体を重ねた事実知り、耐えられなくなった。

なんでも受け止めると誓ったはずなのに、受け止められなかった。今でも奈々のことを思っている矢野の言葉を聞いて、七美は矢野を振った。

矢野が振られた理由を聞いた親友の竹内は七美が落ち込んでいるだろうと優しく接してあげた。いまだに奈々を忘れられずにいた矢野だったが、七美のことも忘れられない。親友の竹内が七美を好きになりかけていることを知り、二人の男は七美をかけて勝負をした。

矢野を振ったといいつつ今でも矢野のことを吹っ切れていない七美。竹内の優しさに癒されながら、徐々に矢野との関係を修復していく。

矢野は竹内が七美を好きだとわかった瞬間から、竹内との友情が切れても七美を取り戻そうとした。しかし、竹内は矢野との友情を捨てきれず、二人のサポート役に回ってしまう。

そして二人は復縁し、奈々の問題を乗り越え、やっといい感じにまとまる。

が、しかし。大学受験まで、高校卒業まであと一年という時間を残して、矢野の両親は離婚した。矢野は精神不安定な母親を思い、東京に行く決心をする。二人は遠距離恋愛を覚悟し、二人とも勉強をがんばり一年後東京の大学に入学し、そこでまた会おうと約束をして別れた。

それから1年後、上京した七美だったが、矢野は消息不明になっていた…。

・・・大体8巻ぐらいまでの流れをまとめましたが、正直前半はビックリするほど面白くないです。でも。でも、この漫画は矢野が消息不明になってからなのです。ここから先は実際に漫画を読んでお楽しみください。

『僕等がいた』の名言

バカップルじゃないカップルなんて、本物じゃないと思うよ。

彼と出会ったのはきっと運命。もし違うというならあたしは運命なんか信じない。

肝心な時に肝心なこと伝えられなきゃ、どんな運命的な出会いだってパーなんだ。後悔したって遅いんだ。

恋の必勝ポイント教えようか?1.正しい相手を選ぶこと。2.素直になること。どちらかひとつでも欠いてたら上手くいかない。

心が幸せなら、どんな未来も受け入れられるよ。

“独り”が寂しいのは独りだからじゃなくて、誰かと一緒にいたことの記憶があるから。

「一年」というのは奇跡を起こすには充分な時間だなっ

恋は楽しいけど、愛はつらい。けど本当の愛は、キズつかない。

他人の身体を傷つける行為は法的に許されてなくても、心を傷つける行為にはさほど注意を払われてないのは何故だろう。

おまえに出会えただけでオレ、最初から人生幸運だった

引用:「僕等がいた」小畑友紀(フラワーコミックス)

『僕等がいた』のおすすめポイント

なんとなく気になる二人の関係。ラストは本当に良かったと思えるラストだった。切なくはならなかったが、どうなるんだこの二人感はすごかったので引っ張られた。

全く魅力を感じられない前半、盛り上がりを見せる後半。

この漫画、正直、最初のほうは、なんだこの漫画、クッソつまんねーぞ!と読むのが苦痛だって思ってしまうぐらいひどいものでした。

矢野はなんでモテるかわからないぐらいただのチャラ男にしか見えないし、七美は矢野のどこが好きになったのかよくわからない展開プラス、七美の考え方好きになれないし、勝手に二人は好き合って、過去のこと受け止めるとか言いつつ、耐えられないとか言って別れるし、いったい何がしたいんだよこの恋愛漫画と文句すら言いたくなるほどでした。

設定が面白いだけで、失敗してるんじゃね?と思ってしまうほど。死んだ元カノと勝負しなければならない今カノの葛藤漫画だけど、なんなんこれと。

でも、東京に上京してからが凄かった。突然連絡が取れなくなり、消息を消した矢野。矢野にさよならすら言ってもらえずに矢野のことを引きずりつつも、時間の経過で何とか立ち直ろうとしている七美。そしてそれをずっと支え続けた竹内。

この竹内くんが本当にイイ奴で、終始イイ奴で、昔読んだ『ピーチガール』という作品の岡安を思い出しました。東京に行ってからも常に七美のことを支え続け、ついに七美と交際し始めることになるのですが、ここが僕の中では最高潮に良かった、本当に良かったね、竹内と思える部分。しかし、そこは人気漫画。このままでは終わりません。

竹内が七美にプロポーズをしようとしたタイミングで、矢野の消息がわかるのです。そこから、矢野と七美と竹内の三角関係。そして消息を絶っていた時の矢野におきた出来事の真相がわかり、徐々にとき解かれていく元カノ奈々の謎。

結局、最初の8巻は全部ネタ振りだったんだと思えるほど、後半が盛り上がっていきます。

なので、この作品は前半と後半では評価がものすごくわかれました。我慢して前半を読み終えてください。そうしたら、やっと本物の恋愛モノにたどり着くことが出来ます。

つまらなくても決して読み捨てないでください。

この漫画は東京に行ってからが始まりなのです。好きになれなかった矢野もそれなりに好きになれたし、七美もなんとなく可愛く見えてきました。竹内は最初から最後まで大好きでした。

あ、でも山本さんは最初から最後まで大嫌いでした。彼女がいい感じでクソ人間なのが、この漫画を盛り上げていると思います。嫌悪感すら感じましたが、竹内パワーで乗り切ってください。

まとめ

あぁ。散々つまんない、つまんない。読むの苦痛とか言っていた過去の自分を殴りたいです。あれは前振りだから我慢しなさいと。それが後々効いてくるんだよと。

まぁ、もちろん、本当に素晴らしい作品は前半から後半までずっと面白い漫画なのかもしれません。ただ、前半がやけに面白くて後半尻すぼみになっていく作品も多々あるのです。

そういう作品に比べれば、前半がつまらなくても、後半で巻き返しが出来るこの漫画は読み終わった後の爽快さを伴えるので、良作といえるのではないでしょうか。

いい感じのラストです。読み終えたら、あぁ、もう終わりかよ、もう少し続いても良かったなと思えるまでになっていました。完全に手のひら返しの感想です。

そういう漫画ですので、これから読もうと思った方はぜひ前半で捨てないように気をつけて読み始めてください。なんか、調べてみたら女性にはこの漫画、前半から人気があるみたいでしたが、男の僕には理解出来ない面白さでした。女性目線の恋愛です。

もちろん、読む人によって面白さはまちまちですが、こんな感じの感想を持った漫画は、僕の中で珍しい漫画だったので、結構先まで印象に強く残りそうです。

最後に繰り返します。つまらないという声もちらほら見えますが、ぜひ最後まで読んでから判断してみてくださいませ。

ではでは、そんな感じで『僕等がいた』でした。

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野口明人の『僕等がいた』レビュー
  • 70%
    ストーリー - 70%
  • 70%
    絵 - 70%
  • 75%
    キャラクター - 75%
  • 80%
    読みやすさ - 80%
  • 75%
    メッセージ性 - 75%
74%

レビューまとめ

最後まで読み続けることが出来れば、立派な良作。

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1 個のコメント

  • ほとんど同じ感想です。女性ですが。前半は、いまどきの若い女の子に人気の、売れてるけど、内容はあさいよねって感じでしたが、矢野が東京にいってからががぜん面白くなりますねー。不覚にもうるってきてしまう場面もあり…
    竹内くんは最初から最後までいいですね!今だったら、竹内涼真くんに演じてもらいたいなー。

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    四国で歩き遍路中。えもぶれ!で検索!好きな映画は『オーロラの彼方へ』。好きな小説は『十八の夏』。好きなCDは『Return to Forever』。好きな漫画は『惑星のさみだれ』。趣味はロードバイクで日本をぐるぐる。そんなノッポでうずまきな30代。埼玉出身。ブログは今年で9年目!!記事少ないけど。…でも、それぞれ魂込めて書いてきたはず。だから、今日も読んでくれてありがとう!