『喧嘩商売』とかいうギャグ漫画家が描いたバトル漫画が面白すぎた。

72%

喧嘩商売

作者:木多康昭

掲載誌:週刊ヤングマガジン

発表期間:2005年6月13日 - 2010年9月6日

巻数:全24巻

『喧嘩商売』レビュー

泣ける漫画探しをやめて、面白い漫画を探すことにしました。最初に探し出したのは木多康昭の『喧嘩商売』という漫画。木多康昭といえば、週刊少年ジャンプで伝説を残した漫画、『幕張』の作者ということできわどい漫画を想像していましたが…。

前回、前々回、その前と、ずっと泣ける漫画縛りで泣ける漫画ばかりを求めて読んできましたが、どうも泣ける漫画と名高い漫画を読んでみても途中で飽きちゃって泣けないし面白くなく読破スピードが一向に上がってこないのでスタイルチェンジすることにしました。

感動して泣けないのであれば、笑いすぎて泣こうと。そこで、少年時代に読んで腹抱えて笑った漫画で浮かんできたのが『世紀末リーダー伝たけし』と『幕張』。どちらも週刊少年ジャンプで連載していたギャグマンガですが、たけしの作者は逮捕後、『トリコ』という作品で復帰していたのは知っていたんですが、幕張の作者は何やっているのだろうと調べてみると『喧嘩商売』という作品が24巻で完結している。

『幕張』が全9巻だったので、あの作者の作風で24巻も続くのかなと興味を持ち、読んでみることにしました。

結果だけ言えば、完全に裏切られました。まさかこんな内容の作品を描けるなんて。クッソ面白い。笑えるという意味での面白いではなく、没頭させるという意味での面白さをもった作品です。下ネタも随所にちりばめられているので万人受けする作品ではないかもしれませんが、ギャグと真剣の緩急を持った喧嘩バトルマンガです。

では、早速レビューのほうへ。

3行でわかる『喧嘩商売』

ルール無しの『喧嘩』で戦った場合、

本当に強いのはどの格闘技なのか、

最強を求めて戦うものたちの格闘バトル漫画。

3分でわかる『喧嘩商売』の詳細なあらすじ

最強の格闘技は何か!?

空手、キックボクシング、ボクシング、ムエタイ、テコンドー、散打、カポエイラ、ジークンドー、少林寺拳法、中国拳法、日本拳法、相撲、柔道、アマチュアレスリング、古武道、サンボ、シュート、プロレスリング、合気道、ブラジリアン柔術。

多種ある格闘技がルール無しで戦った時・・

スポーツではなく・・

目突き、金的、ありの『喧嘩』で戦った時、最強の格闘技は何か!?

今・・・・現在最強の格闘技は決まっていない。

東京から行座宇都宮高校に引っ越してきた主人公、佐藤十兵衛(さとうじゅうべえ)。父親が官僚で小さい時から引越しが多く、体が大きいという理由だけで上級生からイジメを受けていた。中学一年生のとき、千葉の遊園地で進道塾というフルコンタクト空手をやっている高野照久(たかのてるひさ)に助けられ、それをきっかけにいじめられっ子を脱却することを決意する。

それから十兵衛は富田流の六代目継承者の入江文学(いりえぶんがく)から指導を受け、喧嘩に明け暮れる生活を送った。

転校前日に喧嘩を吹っかけられたヤクザを返り討ちにしたが、そのヤクザは転校の挨拶が済んだ学校の教室まで押しかけてきた。十兵衛はヤクザのリーダー格を平気で二階から投げ飛ばし、これにびびったヤクザは退散した。

十兵衛は高野と出会い、高野に喧嘩を売った。高野の手下を倒し、高野をも倒した。高野を目標にやってきた十兵衛は高野に勝つことによって、いじめられる前の自分を取り戻すことが出来た。

その後、学校の担任の島田のおじいちゃんと闘ったりとなんやかんやあったが、それにも勝利していった十兵衛。ヤクザに雇われた工藤優作(くどうゆうさく)という喧嘩屋に目をつけられる。

生後間も無く死と直面した体験から脳内麻薬を自在に操れる特異体質の工藤優作は自分の意志で火事場の馬鹿力を出したり、痛みを感じさせなくさせるため格闘技経験がなくとも、素手の喧嘩では負け無しだった。

そんな最強の工藤を敵にし、ビルの屋上で闘った十兵衛は、あれやこれや様々な工夫をし、目をつぶし、ひざや腕をぶっ壊し、さらにはビルの屋上から工藤を突き落とした。勝ちを確信した十兵衛だったが、ビルから落とされた工藤は起き上がり、ボロボロの十兵衛を捕まえ袋たたきにした。

完膚なきままに倒された十兵衛は死を突きつけられ、小便を漏らし、涙を流し、命乞いをした。十兵衛を殺す寸前だった工藤にヤクザが止めに入る。十兵衛の母親は栃木県知事をしておりその名前のおかげで十兵衛は命拾いをしたが、心はへし折られていた。

病院に運ばれ意識を取り戻した十兵衛。十兵衛は学校を長期で休み、師匠である入江文学のもとへ向かう。

そして正式に弟子入りし、肉体改造と必殺技を習う。敵を一撃で気絶させる「金剛」、火事場の馬鹿力を引き出す「無極」、進道塾からパクった秘伝の技「煉獄」を身につけた。

強くなった十兵衛は力試しとして格闘技団体フェノメノンの試合に乱入し所属選手を圧倒する。十兵衛は主催者にスカウトされ、元柔道キンメダリストの金田保(かねだたもつ)と闘うことになるが、その見返りとして工藤の居場所を教えてもらうことを約束する。

一方、進道塾出の総合格闘家の田島彬(たじまあきら)はアメリカでボクシングチャンプに勝ち、2億ドルのファイトマネーを獲得後、帰国し、「様々な格闘技がスポーツ、試合ではない、ルールのない「喧嘩」で戦ったとき、最強の格闘技は何なのか?」を決めるトーナメントの開催を宣言した。

十兵衛は、16名の出場者の中に入っておらず、その一人として名が挙がっていた工藤を倒すため、出場者の一人であるプロボクサーを襲い出場権を強奪しようと計画する。

『喧嘩商売』の名言

イヤな事があったならとにかく寝たほうがいい。脳ってのは寝たら感情が薄れるようにできている。やる気に目覚めている時など迷惑な機能だが、つらい事があった時には本当に助かる。

人間の脳は死の危険を察知した時に過去の経験から助かる方法を探そうとして過去の記憶が一瞬で脳を駆けめぐると言われている。

引用:「喧嘩商売」木多康昭(ヤンマガKCスペシャル)

『喧嘩商売』のおすすめポイント

主人公だけではない、サブキャラたちの魅力が満載。

かめはめ波のような、やってみたくなる技がいっぱい登場する。

真面目だけではない木多節炸裂。

『幕張』しかしらない読者はきっとこの漫画を読んでド肝を抜かす。

まさか幕張の作者にこんな作品が描けるなんて思ってもいませんでした。

まぁ、最初の6巻ぐらいは幕張に見えるようなブラックジョークや下ネタが満載で、安心して読んでいたんですが、それはそれでちょっとつまらなくもあり、あぁ、またこんなカンジの作風かなんて思っていました。

しかし、主人公が工藤に負けたあたりからバトル色が強くなってきて、しかも毎巻毎巻、最初に序章としていろんなキャラの独立した武勇伝のようなものが語られるのですが、それだけで話が完結しているにもかかわらず毎回読ませる作品で、さらにはそのキャラが最終的に田島彬のトーナメントの出場者だった時には、その伏線の回収具合に鳥肌が立つほどでした。

やっぱりこの漫画は格闘漫画として読んだほうがいいみたいですね。ギャグ漫画ではなく。

ギャグ漫画だと思って読んでいたら、途中から真剣な格闘漫画になってきて、それでも時たま入ってくるギャグパートがあったりして、なんかギャグパート邪魔だななんて思っていたら最終的には真剣な格闘漫画一本になった漫画です。

ギャグパートがおそらくかなり人を選ぶ漫画なんで、あの部分いらんわっていう人も多いでしょうし、あれがなかったら木多ではないっていう人もいるとは思いますが、この漫画に関して言えば本筋のバトル部分だけの方が人気は出たかなって思います。

そんな感じなんで、この漫画の続編である『喧嘩稼業』はギャグパートが一切省かれています。

おぉ。木多、真面目な漫画描けるじゃんっていう。この漫画を読んで一番最初に浮かんだのはストリートファイトを題材にした『ホーリーランド』ですが、あれは喧嘩の強さで競うようなカンジでしたが、こっちはどちらかというと闘う前の戦略だったり、使えるものはすべて使う知的な策略にも重点が置かれていて、また違った魅力がありました。

ネットで調べてみると、バキに設定が凄く似ているみたいなんですが、僕はまだバキを読んだことがないので似ているかどうかはわかりません。この作品だけで判断すると、やっぱりこの漫画は工藤に負けてからが勝負。さらに言えば、金田保を相手に金剛や煉獄、無極などの必殺技を覚えた十兵衛が闘う部分が最高に熱いと思います。

なので、最初のほうを読んで、何だこの漫画、つまんないじゃんって思って捨てず、がんばって工藤戦まで読んでみてください。さらに言えば、女子高生ハンターっていうギャグパートが級に割り込んでくるんで、その部分は読み飛ばしてもいいと思います。そうすれば全24巻ですが、実際は全15巻ぐらいの長さの面白い喧嘩バトル漫画を読むことが出来ると思います。

まとめ

最初に期待していた笑いすぎて泣くっていう基準からは全く外れた作品でしたが、別の意味で魅了された作品でした。

バトル漫画好きな人は読んでみてもいいと思います。

まぁ、アクが強い作品なので余計なものも沢山詰め込んでありますが、それを取り除いた簡潔版みたいなのが出ればもっとこの作品は評価されるんだろうなって思うんですが、おそらくアマゾンで売っている『最強十六闘士セレクション』っていうのがそうなのかもしれません。

ネットでの評判は賛否両論でしたが、僕は結構好きですよ。やっぱり、ギャグ漫画家が真剣なものを描くと名作が生まれやすいのかもしれないですね。鳥山明しかり、つの丸しかり。

そんなわけで、良かったら読んでみてくださいませ。読むときは必ず、工藤に敗北するまでは我慢して読むことは忘れずに。

ではでは、『喧嘩商売』でした。

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野口明人の『喧嘩商売』レビュー
  • ストーリー - 75%
    75%
  • 絵 - 65%
    65%
  • キャラクター - 85%
    85%
  • 読みやすさ - 65%
    65%
  • メッセージ性 - 70%
    70%

レビューまとめ

真剣バトルパートだけ読めば名作。好きな人ならギャグパートも名作。

72%
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    好きな映画は『オーロラの彼方へ』。好きな小説は『十八の夏』。好きなCDは『Return to Forever』。好きな漫画は『惑星のさみだれ』。趣味はロードバイクで日本をぐるぐる。そんなノッポでうずまきな30代。埼玉出身。ブログは今年で9年目!!記事少ないけど。…でも、それぞれ魂込めて書いてきたはず。だから、今日も読んでくれてありがとう!